偶然…


本当に偶然だった



悠也くんと誰だか分からない女の子のキスを見てしまったのは…



私は辛くて見てられなくて…




その場から走って逃げることしかできなかった。



悠也くん…



約束したのに


浮気しないって


里「約束したじゃんッ」



涙があふれ出てくる
我慢しようと思っても、頑張って涙をとめようと思ってもあふれ出てきてどうしようもない





大好きなのに
どうしようもないくらい好きなのに…




どうして?





弟の翔や幼なじみの航。





二人と一緒にいる私をみてヤキモチ焼いてくれたこと凄くすっごくうれしかったんだよ?





なのに…



そう今見たことが信じられなくて信じたくなくて私は走るのをやめ立ちすくんでいると




『…里緒?


どうしたんだよッ!?』





泣いている私をみてそう焦りながらも私に近寄る翔。




翔は心配そうな表情をして私を見ている。





里「…ッ



悠也くんのこと私すっごく好き。


大好きなのにッ」




そう泣きじゃくりながら翔に訴えている私。





そんな私と翔のもとに悠也くんがきた。





悠『あっ…』




悠也くんは焦りの色をみせる。





悠『あのさ里緒…



話があるんだけど』





そう言いながら私の腕をつかむ悠也くんの手。





私はその愛しい手を振り払った。





今はそんなのも辛く感じるだけだから…





悠『…ごめん』



そう私を真っ直ぐみて謝る悠也くん。


どうして謝るの?
私にさっきのキスしてるとこ見られたの気付いたから?



そんなはずはない


だってあそこの死角からじゃ私は見えないはず



それにしても辛いのは私のはずなのに…



どうして今悠也くんはそんなに辛そうな顔しているの?