直が出て行ってはぁ…とため息をしようとしたら、ガチャと部屋の扉が開いた
まさか、直!?って思ってみたら、めちゃくちゃ不機嫌な嵐がいた
「なに」
と冷たく言っても…ガン無視。
「何よ…出て行ってくれない?」
きつめに言ったら出て行くと思ったのにこいつは出て行かないでこっちを、じっと見ていた
嵐の目は何でも見透かすような目だから逸らした
そうしたら、「どういうつもり?」と…
ものすんごく低い声が聞こえた
殺気も本気だ
それほど怒っているんだろう
だけど、何に対して怒っているのかがわからない
だから「何が?」と聞き返してしまった
しまった!って思ったがもう遅かった
「あ゛?」…さっきよりも怒っちゃった。
「いいから顔を上げろ」
そう言われて恐る恐る顔を上げた
嵐の顔を見た瞬間「ひぃ…!」と声を漏らした
実の兄がこんなにも恐ろしいなんて初めて知った


