椎也がいなくなると


「なぁ、おまえら覚悟できてるか?」


と龍騎さんに言われた


正直、何の話か分からない。


「なんのですか?」

そう聞くと一瞬顔をしかめて「この話を聞く覚悟だ」と言った


「はい。」


「実はな…


柚李はこの町を離れるかもしれん」


「……。」


どういうことだ?


柚李がこの町を離れる?


「嘘、ですよね?」


「龍騎さん…嘘って言ってください。

柚が、柚李がいなくなるなんて嫌だよぉ…」


「そんなの…私たちはどうしたらいいのよ…」


「柚李行かないよね…?」


「嘘だ…」



俺だって、志保だって…


永遠も光輝も陸も。


みんな柚李がいなくなるなんて考えたら悲しくなる



「おまえらがそう思うのは分かる


だけと、柚の親がこっちに戻ってきたんだ。


時間がないだろ…」


柚の親が…?


あいつらが戻ってきたのか?



そん、な…



そうしたら、柚が壊れるのも時間の問題。


俺たちはなにもできないのか…?