「柚李ー?ご飯は?」


あれから、私と叔母さんは仲良くなった。


あんな奴がこんな優しい人だなんて思ってなかった




でも、まだ許せてない。



「今行くー」



「あの、ね…柚李。まだ隠し事があるんだけど…」



私がご飯を食べていると、叔母さんが気まずそうに言った




「ん?何?」



「………聖って人私たち知ってるの」



「は?」


知ってる…?


何で……



「実は…あの日…」


「あの日…?」



「私が柚李の家に行った時よ」

「…………」

つまり、ママを殺した日

「その時、聖のお兄ちゃんも一緒にいたの」


お兄、ちゃん…?

「名前は、真田駿(すぐる)。
真田組の次期組長で、あの日最終的にお姉ちゃんを殺した奴」



「え?何、言ってんの?」


「柚李、可笑しいと思わなかった?
殴って刺すなんて……」


確かに、思った。

「あれは、私が殴ってその後に真田が刺したのよ。何回も何回も……狂ったようにね…。それで止めたんだけど、逆に刺されちゃって…」


叔母さんはそう言って服をめくった


そこには、刃物で深く切られた跡が残っていた。


「それは…本当?」

「えぇ……けど、柚李が信じたくないのなら信じなくていいわ」

嘘じゃない。

私はそう思う。