それはきっと今のところ、えりだけだよ…
私は呆れ顔でえりを見た。
「それにしても、結構人多くなって来たわね」
「そーだね」
私はクラス全体を見渡した。
皆初対面同士なのに、もう馴染んでるよ
このクラスならなんだか、楽しくやっていけそう!
でも……、今のところ
「…馴染めてないのは、私だけ?」
「んー?何がぁ?」
「何でもないよ!」
いーよね、えりは!
誰にでも普通に話せて!
「もう、渚ったらなんなの…「―なぁ、ここ座っても良いか?」
誰かが、えりの言葉を遮りながら、えりの隣の椅子を引いた。
…誰?
私はえりの隣で立っている人を見つめた。
「おっ…男…!?」
「…え?」
いや、女の子…?
髪はすごく短くて、段がついている
男の子並に短い…!
背も絶対170㎝に近い!
片方の耳に、一つピアス付けてるし!
…でも
「スカート着てるし…」
「あのー…」
「じゃあ女装男子?」
「おーい…!」
「てことは女の子?でも…「女だよ!」
「え?」
私が独り言をしていると、おそらく女の子が叫びながら言った。

