【完】*運命論*







お昼休み、あたしは美由と一緒に屋上で食べる。

美由に川崎くんのことを話せば、

「ふーん」

って、素っ気ない返事。

「ふーんって……」

「ま、なんとなく気づいてたし」

「うっそ?!」

「見てればわかるって」

いやいやいや。

全然わかんないでしょ!

ふつーうに、話してただけだし……。


「んで、どうするの?」

「わか、んない……」

「……」

「今日、放課後遊ぶ約束したけど……」

「そっか。いいと思うけど、いつまでも、甘えちゃだめだよ?」

「うん……」

ちゃんと、返事をしないといけない。

あたしがはっきりしないから、

川崎くんは期待して誘ってきてくれるんだ。

あのときに”梶さんが好き”なんて言ったって、説得力なんてない……。


でも……



あの優しい笑顔に、甘えたくなってしまう。