翌日、あたしは学校へと行く。

下駄箱をチラッと見て、川崎くんがいないか確認して、忍者みたいに下駄箱へと駆け寄った。

履き替えてるとき、あたしの後ろに誰かの気配がして、顔をあげれば

「はよ」

と、川崎くんが立っていた。

「お、は、よ……」

そう言って、すぐに下を向いた。

「あんさ、今日暇?」

「ぇ?」

「放課後、遊びたい、んだけど」


恥ずかしそうに言う川崎くん。

あたしは自然と「うん」と小さく呟いた。


「まじっ? やった!」


そうニッと、嬉しそうに笑う川崎くんを見て、胸が高鳴った。


「んじゃ、放課後」


そう言って、下駄箱から離れて行く。

あたしは、しばらくそこから動けずにいた。

戸惑うとか、

どうしたらいいかわかんないとか、


そんなんじゃない、このキモチ。



ただ、ただ、単純に……




すごく、恥ずかしい。