最寄り駅で梶さんと一緒に降りる。

「家まで送る」

「ううん、大丈夫!」

「女の子一人で帰らせれるか」

「だいじょーぶ!　ねっ?」


……これ以上一緒にいたら、

帰りたくなくなるから。



もっとって、

思っちゃうから。




「……んじゃ、家に着いたらメールして」

「うん」

「んじゃ、気ーつけて帰れよ。じゃあな、にぃ」


ポンっと、あたしの頭を優しく撫でて梶さんは帰っていった。



……やめてよ、もう。



期待、しちゃうじゃん。







もっと好きになっちゃうじゃん。








家に帰るまで、あたしの胸の高鳴りは止まらなかった。