【完】*運命論*








観覧車から降りて、しばらく気まずい雰囲気。

「ぁ、にぃ、あれ一緒にしよ」

梶さんが指したのは、プリクラ機。

「ぇ」

「嫌?」

「いや……全然。梶さん、いいの?」

「いいのって、俺が誘ったんだしっ!」

梶さんはあたしの手を取って、プラクラ機へと向かった。


「うわっ、400円もすんの?!」

「梶さん撮ったことない?」

「うん、初めて。つーか、あんま興味なかったし」

「じゃあ、なんで誘ったの?」

「ぁ、いや……」

……あ、もしかして。



少し照れくさそうにしてる梶さんを見て、あたしはクスッと笑った。






どうやら……気まずいと思ってたのは、あたしだけじゃなかったみたい。

たぶん、話しかけるネタにしたんだ。