「待ってる……ッ、何百年経っても、ずっと待ってるっ!!」 「そりゃ、早く戻ってこねーとなっ」 梶さんは、優しく触れるだけのキスをして、耳元でそっと囁いた。 「好きだよ、唯」 梶さんはそう言って、ゲートをくぐっていってしまった。 梶さん……信じても、いいよね? 待ってていいよね? 『俺は、特別な奴しか呼ばないって決めてるんだ』 自惚れて、いいんだよね……? その“好き”は、あたしへのだって。 菜摘さんへのでも、箕原さんへのでもない。 あたし…… 梶さんの“特別”になれたよね……?