夏休みが終わって、俺はバイトへと復活。
「尚紀ー、今度奈南ちゃん頼むわ」
「伝えとく」
アズは随分奈南が気に入ったみたいだな。
──カラン
店のドアが開いた音とともに、「いらっしゃいませー」と声をあげる。
でも、俺は、思わず動きを止めた。
「にぃ……?」
にぃは、軽くスキップしながらレジのところまできた。
「ご注文はお決まりですか?」
少し声震えたかな。
やべー超カッコわりい。
「梶さん、あたしね梶さんが好き」
言われた言葉に、俺は思わず目を丸くした。
にぃは、もう一度ニコッと笑って言った。
「ずっとずっと、好きだよ!」
この時のこの笑顔に、もう一度恋したって言ったら、
笑うだろ??

