次の日、にぃに会いに行ったら、校門で知らない男にキスを迫られてるにぃがいて。
どれだけ取り乱したか……お前、知らねーだろ?
でも、めちゃくちゃ怒ってるってのは伝わったか。
『おえコイツが好きなのは俺だ』
なんて、自惚れた台詞しか言えねーし。
本当は
『誰にも渡さない』
ぐらいのこと言ってやりたかったよ。
『な、んでぇ……っ?』
大粒の涙を流すにぃ。
……進まないといけない。
逃げちゃいけねーんだ。
俺は、にぃを抱き寄せた。
『迷惑なんかじゃない』
『頼れよ。縋っていいから。自分のキモチを我慢すんな』
こんな言葉しか、今は伝えられないけど……言うから、いつか、絶対に。
『好きだ、唯』って。

