……なんなんだよ。
ケータイを開けば、一つの着信履歴。
『親父』
アメリカからわざわざ……ご苦労なことで。
どうせ、跡継ぎのことに決まってる。
俺は着信履歴を消去し、ベッドに寝転んだ。
『お前は、私が敷いたレールを進めばいいんだ』
『ざけんなっ!!』
『なぜだ? その方がお前にとって利益があるだろ』
『……守ってやりたい奴がいんだよ。側にいたい奴が』
『……惚れた女がいるのか』
『あぁ』
『ふん。どこぞの娘か知らんが、そんな娘と婚約してお前に利益はないぞ』
『俺は利益のために結婚なんてするんじゃねぇ』
『じゃあ、なぜだ』
『……幸せになるため』
『幸せ? ばからしい。お前の口からそんな言葉がでるとはな。自惚れるな。たかが17のお前に、なにができる。お前は、私の言うことを聞いてれば良い』
『……ッ。そんな人生、こっちからごめんだ!!!』
……そう言って、あの家から飛び出してきたんだっけ。

