あまりにも切ない顔で聞いてくるから、俺は『知り合い』なんて、丸見えの嘘ついて。
……そしたら、
また、にぃを傷つけてたんだ。
にぃからでた言葉は、
『梶さん、やめるね』
『あたし、梶さんを諦めるよっ!』
なぁ、なんで、そんな作り笑いしてんだよ。
『梶さん、めちゃくちゃ好きな人いるんでしょ?』
あぁ、いるよ。
お前がめちゃくちゃ好きだよ。
手を伸ばせば、
『じゃあ……その花束、ちょうだいよ』
にぃは苦しそうな顔をして、そう言った。
伸ばした手が、思わず止まった。
この花束をにぃに渡したら、笑ってくれんのか?
嬉しそうに、満面の笑みで。
……笑わねーよな。
だって、そんな頼みを、そんな苦しそうな顔で、言わないだろ?

