次の日、俺は奈南から借りた菜摘からのプレゼント、腕時計をつけて家をでた。
「っと」
通った道に、小さな花屋が目についた。
「すみません、これと、これ。あとこれください」
「はーい。……お兄さん、彼女にプレゼント?」
「ぁ、まぁ」
長い黒髪を一つに結んでいる女の人は、クスッと笑って、「どうぞ」と花束を俺に差し出した。
「ありがとうございます」
お金を渡して、そのお店をでた。
しばらく歩いていると、目に前に、にぃの後ろ姿が見えた。
「にぃ?」
と呼べば、にぃは振り向いた。
とても、切ない顔をして。
そんなにぃが言った言葉は、
『その腕時計……誰から、もらったの?』

