【完】*運命論*






にぃに奈南を紹介すれば、予想通りというか……かなり、傷ついた顔して、今にも泣きそうだった。



ごめんな、にぃ……本当に、ごめん。

だけど、俺を好きな方が、もっと辛いんだよ。


俺は声を振るわせて帰るにぃを、見て見ぬ振りをするしかできなかった。


ほんと、最低だな俺。



にぃが帰って、リビングに入れば、壁に寄りかかっている奈南と目が合った。



「よかったの、これで」

「よかったんだよ」

「……あの子、泣いてるんじゃない」

「あぁ、だろうな」


たぶん、人の前で泣くような奴じゃない、あいつは……。


「ねぇ、尚紀」

「ん?」


「お姉ちゃんとあの子、どっちが大事?」



俺はフッと笑って、答えた。




「にぃ」


菜摘……俺はさ、お前のことすげぇ好きだよ。

すげぇ、大事だったよ。


でも、



にぃのこと、すげぇ守ってやりたいって、思ったんだ。