【完】*運命論*






家に帰れば、勢い良く奈南が抱きついてきた。

「おい、奈南……」

「おかえり、なお!」

菜摘みたいな笑顔を見せる奈南。

たぶん、わざとなんだろう。

わざと、菜摘のふりをしてるんだ。


「……ただいま」


俺はギュッと、奈南を抱きしめた。

これが、1番奈南を傷つけない方法だと思ったんだ。


だけど……


逆に、奈南を傷つけてたんだよな。


それに気づくのに、2年もかかっちまったな。