「なお、あたしコンビニ行ってくるね」
「なんか足りないか?」
「まぁね。なお、いつまでそうやって逃げるつもり?
”足りないもの”、自分で見つけな」
奈南さんはそう言って、部屋を出て行った。
「……おせっかいなとこは、姉妹だよなぁ」
「梶さん」
「聞いたんだろ? 奈南に。明日のこと」
「う、うん……」
「行かねーから、俺」
「え……?」
「行ったって、自分で道を選べるわけがねー。そんな道に、誰が行くかって」
「……ダメ」
「ぇ」
「ダメ、梶さん。お願い……
アメリカに、お父さんに会いにいって」
梶さんの隣にいたいのに。
そばにいたいのに。
どうしてあたし、
こんなこと言ってんだろう。

