【完】*運命論*







翌日、放課後になってあたしは梶さんの家へと向かった。

いつもなら……ティラミスに行ってるのにね。


インターホンを押せば、箕原さんが目をまん丸にして出てきた。


「は? いきなりなに?」

「……少し、話したくて」

「別にいいけど。あがって」


あたしは「おじゃまします」と言ってリビングへと入る。

ソファに座ると、箕原さんは紅茶を淹れて持ってきてくれた。

「ぁ、ありがとうございます……」

「別にいいわよ。んで、話って?」

「……菜摘さん、お姉さんのことを教えてください」


箕原さんは目をまん丸にして驚いた。


「聞いて、どうすんのよ」

「ユリさんに聞きました。……あたしと、似てるって」


箕原さんは少しため息をついて、立ち上がった。


「ちょっと待ってて」


そう言って、違う部屋に入ってすぐに戻ってきた。