放課後になって、あたしは前と同じようにティラミスへと走った。

ティラミスのドアを開ければ、そこには、あたしの大好きな人が立っている。



「ご注文はお決まりですか?」

「梶さん、あたしね梶さんが好き」


梶さんは目をまん丸にして、あたしを見る。

あたしはにっこりと笑って返した。


「ずっとずっと、好きだよ!」


梶さんに、好きな人がいても。

この恋が叶わなくても。


この恋は、神様からのプレゼントだって……今、思う。

だから、絶対にこのキモチを消さない。



この恋……もう一度、今度は……



”失恋”



から、始まる恋。


だけど、絶対に消さない。