「あのー……どこに行くんですか?」
「今日、誕生日会やるの」
「へぇ、誰のですか?」
そう聞くと、箕原さんは急に黙ってしまった。
「奈南……話して、ないの?」
「話すのは、尚だから」
……あぁ、そっか。
梶さんの……彼女さんのか。
その後は沈黙が続いてやっと箕原さんの家に着いた。
「おじゃまします」と言って、家に入ると、「奈南ー飯の量さ」と懐かしい声が聞こえた。
「あれ? にぃ……」
久しぶりに梶さんをみて、あたしは涙がでそうになった。
「今日この子も参加だから」
「は? ちょっ」
「尚、そろそろ、はっきりさせた方がいいんじゃない?」
箕原さんがそう言うと、梶さんは下を向いてしまった。

