七月の後半。

夏休みの真っ最中。

あたしは、外には出ないで家の中でゆっくり。

まぁ、美由も一緒だけどね。

「ぁ。唯もうすぐ誕生日じゃなかったっけ?」

「ぁー」

そういえば。

自分でも忘れてた。

「8月7日だよ」

「プレゼント何がいい?」

「んー」

欲しいもの、かぁ。

「あんま思いつかないなー」

「はぁ? CDとか服とかないの?」

「別に困ってないし」

「ふぅん。

……ねぇ、今度ティラミス行こ」

「? なんで?」




「梶さんに会いにいくためっ!」




美由は、ニッコリと笑ってそう言った。