「はぁ? あんた誰」 「大学生。この子が嫌がってるの、わかんねぇの?」 「どーでもいいけど。あんたなに? 彼氏、じゃないだろ? それなら、文句つけんな」 「彼氏じゃねーよ。 でもな。 コイツが好きなのは俺だ」 梶さんはそう言ってあたしを引き寄せる。 力強い声に、 心拍数が早くなるのがわかる。 「は? ばっかみてー」 大地くんはそう言って、帰って行った。