【完】*運命論*








「ねぇ、やめっ」

「やーだ」


大地くんの顔が近づいてくる。

やだ、やだ……っ。


ギュッと目を瞑った瞬間、「新垣っ!!!」とあたしの名前を呼ぶ声が聞こえた。

けど……その声とは反対方向から空いている手を掴まれた。



「どけよ」



……なんで?

どうして?




なんで……






梶さんがここにいるの?