【完】*運命論*






「……野宮から電話きた。
”唯の家電にかけても出ない。この時間にいないのはおかしいから、一緒に探すの手伝って”って。まぁ、野宮のとこ、親がうるさいから出させてくれねーみたいだったけど。

なぁ、どうしたんだよ」

「……わかんない」

「はぁ?」

「……家にいたくなかった」

「……はぁ」


川崎くんはあたしの隣に座った。


「ねぇ、あたしホントに梶さんのこと好きだったと思う?」

こんな質問をするあたしは、すごい最低だ。

でもね……

この寂しさを、埋める方法がわからないの。


「俺は好きじゃなかった方が、嬉しいけど?」

「……ねぇ、どうしたら、


涙が止まるの……?」



あたしの瞳から、涙が溢れ出す。