箕原さんと近くのカフェに入って、あたしはアイスココア、箕原さんはコーヒーを頼んだ。
「尚紀のこと、どこまで知ってる?
って、全然知らないか」
「えっと、ティラミスの名前を考えて、今働いて」
「ふぅん……。尚紀、ほんとに話してないんだ」
話して、ない……?
なにを?
「尚紀って、社長の息子なんだよね」
「ぇ……?」
「大手会社の息子。もちろん、尚紀が継がないといけない。だけど、尚紀は大反対。家を飛び出して、ティラミスにきたの」
「そ、そうだったんだ……」
「……まぁ、理由はもう1つ。彼女がいたんだよ」
胸に、何かが刺さったように痛い。
”彼女”
それが、箕原さん。
家を飛び出すほど……好きなんだ。

