オレとみどりは、タコ焼きやわたがし、くじ引きなどをしてはしゃいでいた。
だんだん花火の時間に近づいてきた頃、オレは昔から、この祭に来たら花火を見るところは決まっていた。
「みどり、ちょっと歩くんだけど、いい場所あるんだ♪」
「そうなのぉ!?隼人凄いじゃん♪行こ行こッ」
こうやって、みどりが愛くるしい笑顔を見せるだびに、伝えられない愛しさに、歯がゆくなってくる。
「この坂をのぼると、ちょっと怖いけど公園があるんだ♪」
「えぇ‥、あたし怖いの無理だから、隼人離れないでね。」
可愛いと思いながら、どこかで驚かしてやろうと、オレの頭の中に浮かんでいた。

