駅に着くと、自転車を止め周りを見渡した。
そこに駅のイスに座りながら泣いているみどりを見つけた。
「みどり!どうした!?」
「はやとぉ…」
みどりはオレを見ると、いきなり抱き着いて、何も言わず泣きはじめた。
この時、抱きしめるしかないって思った半面、和也の顔が頭をよぎった…。
…しかし、今は泣いているみどりのためにと、自分を納得させ、そっと抱きしめた…。
オレは…
正直…
"みどりを守ってやりたい"
って思ったんだ。
いつもくしゃっとした笑顔で笑うみどりに惹かれていたんだ…。
そんなみどりが今、オレの胸で泣いている…

