「亜樹、叶多君に言って?ワンワン飼ってって。」

「うー、」

亜樹を叶多君の前に出す。

「にーにぃ…。」

亜樹の純粋な瞳が、叶多君を見つめる。

「あき、ワンワンかって、ほ…しいの。」

「―――――――ッ!!」

叶多君に10000のダメージ!!

「……………駄目だ。」

「酷っ!!亜樹泣いちゃったじゃん!!」

苦し紛れに呟いた叶多君の言葉に、亜樹がうー、と呻く。

「………真理亜、考えてみろ。我が家にそんな金あるか?」

「………そうだけど…。」