次の日の朝。5人はウェットスーツとライフジャケットを身に纏い、外房マリンの前に並んでいた。

「アンタ達、ヘルメットはいいの?」

ウェットスーツは那美の体にぴったりとフィットし、角のない滑らかな曲線を描いている。

「いらないいらない。水なんて雪の上にに比べたら今日の俺のうんこみたいなもんだよ」

独自の理屈で返す梅男。那美の頬が一瞬ぴくりと引き攣る。

「水面も甘く見ないほうがいいわよ」

「だーいじょーぶだーって。水の上のどこでケガすんのか見せてもらいてーぐらい。。。」

ぱーん!

梅男の言葉の途中で、川から派手な水音が飛んできた。