でも、その日を境に、私は栗山さんややっちゃん、それに私をいつもからかう男子たちも一緒に、みんなでよく遊ぶようになったっけ。
たいてい、いつも誰かの家でスマブラをやっていて、私は分からないから後ろの方で黙って見ていた。栗山さんに、まりなさんもやってみればと言われてコントローラーを
渡されたことが一度あったけれど、画面上で右往左往したあげく、すぐにどこかへ飛ばされてしまったり、ジャンプしようとしてあっけなく落っこちて、すぐに終わってしまった。
やっちゃんが、もう一度一緒にポケモンごっこをしてくれないものかと、私はやっちゃんをいつも目で追っていた。
そのせいで、坂田やほかの男子に、「志賀はやすしのことが好きなんだろ」とはやし立てられた。
「そんなんじゃないもん!」と逆らった。図星だったからだ。当のやっちゃんは、わたしがからかわれていても、何事もなかったかのような顔でみんなの中にいた。
