あなただけを愛したい

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結局相手はダチのテルだとわかった。


テルが茜のことを好きだったことは、知っていた。


茜はズルいな。


テルに言えば、そういう風になることはわかっていたはずだ。


いくら俺を引き留めようとしたとしても、テルを巻き込んだことは許せねぇよ。



ピンポーン…



目の前のインターフォンを押すと、すぐに開かれたドア。



「あれ?航、どうしたんだよ」



相変わらず眩しいくらいの金髪が目に入る。



「せめて、もう少し切れよな」


「は?」


「いや、こっちのこと」



いくら工事現場で働いているとはいえ、金髪でロン毛なんて目立つんじゃねぇの?とか思う。


まあそれはいいとして……


もし、茜のガキがコイツの子なら……



「で?どうしたんだ?航がここへ来るなんて珍しいよな?」


「まあな」



いつもはだいたいおまえらが、アポなしで押し掛けてくるからな。