あなただけを愛したい

なんだ……


外見のことか……


って!



“ねぇ、先生?”



とか言わなかった!?


ここは航にふらないでほしい。



「ん、そうだな。でも、どっちも柑那だし、柑那の好きなようにしたらいいんじゃねぇの?」


「えっ!?」



ちょっと!


三上さんが目を見開いて、航を見つめている。



「先生、……今、土原さんのこと、“柑那”って言わなかった?」



凄く沈んだ声を出した三上さんに、罪悪感が募る。


さっき航は



『生徒に手ぇ出したとか言われてもかまわねぇよ』



って言ったけれど、実際はそれだけじゃすまない。


きっとこの事実を知ったら、三上さんはあたしを……


軽蔑する?


それとも……


ひどく罵る?