夕日塔の約束

つき合ってた時は、極普通の事だった“一緒に登校”。


稚鶴と宮迫君も入れて、4人で行った事もあった。


『なんでアンタなんかと!くっつかないでくれる!?』


『くっついてなんかねぇよ。勘違いしないでくれる?』


2人の言い争いを聞きながら学校まで歩くのは、楽しくも大変だったけど………


「ムリ…1人で行きなよ。私も1人で行くから……さ」


地面に視線を移し、モジモジして断りをいれた。


日希が私に本当に悪いと思っているのなら、素直に引いてくれる。


そう思ったのに、日希は私の右手を握り、歩き出してしまった。