夕日塔の約束

あまりにも近づいたせいで、オレの前髪が夕穂の前髪に触れるか触れないかまでに、距離が無くなった。


「日希!?//////」


「カワイイ……カワイ過ぎるお前。本当は6時まで待ちたかったんだけど……まだまだ時間あるし………」


夕日塔の時計は、午後4時53分を示してた。


悪いが、後1時間ちょっとも待ってるつもりは更々無い。


「キスしたい。嫌ならいい。夕穂の嫌がる事するのは、懲り懲りだから。だけどオレ、もう気持ち抑えられねぇ………」


やっぱりオレ、意外とSだったのかも。


この時、心底そう思ったのだった。