夕日塔の約束

この言葉を聞くや否や、私は家を飛び出した。


早く日希に会いたくて………ただそれだけだった。


日希は1年前、いきなり岸尾さんに告白されて―――…きちんと断った。


だけど岸尾さんの父親が私の父の取引相手で……逆らえなくって、仕方なくつき合わされたんだ。


夕日塔にもムリヤリ連れて行かれて、キスも合意の上じゃない。


日希は私に『別れて』言われた後――――…宮迫君の前で泣いたらしい。


『オレ何やってんだろうなぁ……最低最悪な彼氏だよな』


最低なんかじゃ無い。


最悪でも無い。


アナタは最高の彼氏だった!!