ようこそ!マル質番外編

「働く?働くって、何するんだよ!?


悪趣味の手伝いなんてごめんだからな!」


声の主は全身の毛を逆立てて威嚇する彼を顔だけで振り返った。


『この仕事をしていると、度々人間の本性というものを見せつけられることがある。


だが、人間の表面的な部分からは見えないおぞましさや優しさ、そして底知れない悲しみを知ることもある。


やりがいのある仕事だぞ?


それともこのままおとなしく死ぬか?』


彼はぴくりと尻尾を揺らして、徐々に警戒を解いていく。


「オレは何をすればいいんだ?」


『それはお前が誰をパートナーに選ぶかによる。


夢見屋、呪殺屋・・・その他にも様々あるが、人間がそう望んだとき、彼らはそこに存在する。』


少し難しい言葉だったので彼はちょい、と小首を傾げた。