4月初旬の某日のこと。

S短期大学の入学式会場を満開の桜が包む。

学長の祝辞を聞いている新入生たちの中にあたしの姿が紛れてる。

あたしはもうすでに東京の人だ。

そのことは収入印紙と引き換えにお役所がちゃ~あんと証明してくれる。


あたしは、おしゃれでオトナな東京の女子大生よ~っ♪♪


ウワサどおり、東京にはなんでもある。

今までテレビや雑誌でしか見たことがなかったのに、そのホンモノが東京にはある。…ってゆーかゴロゴロしてる。


東京での暮らしに唯一足りないものがあるとすれば“カレシ”かな?

あたしはカレシいない歴18年。

つまり博多にいた頃は一度も男の人と付き合ったことがないってこと。

だからって別にあたしが男にモテなかったっていうワケじゃなくて、いい男が全然いなかったってこと。


でも東京にはなんでもある。