「今日は、面談日だから…」


と、カレンダーを指差しながら答えると、2人の目線も僕の指を追う様にカレンダーに移る。

カレンダーの25日には赤いマジックで、絶対忘れない様にと何重にも書かれた赤丸が見える。


「すみません、今日はどうしても抜けられないカンファレンスがあって……」

と、申し訳なさそうに声をかけてくる。海聖も同じなのか、申し訳なさそうな顔で僕を見ながら口を開く。


「翔にぃ、ごめん、俺も抜けられないゼミがあって……」


「いいんですよ。誰か一人でも会いに行く事が大切なんだから。先月は海聖が行ってくれたし、時間がある時には、陸斗も行ってくれる。三人一緒なのが大切じゃなくて、毎月欠かさず行く事が大切だと思っていますから。」