「ありがと。 ごめんね、迷惑かけちゃって」 菜々美はそう言って、あたしにも顔を向けて、謝ってくれた。 「そんな……。 菜々美が謝ることじゃないよ。 あたしを助けてくれようとして転んだんだもん、あたしの方こそ、ごめんね」 「いや、この道を選んだ俺も悪かった。 遠回りでも、広くて舗装された道を選べばよかったな。ごめん」 智哉も神妙な顏でそう謝る。 でも、智哉は悪くない。 智哉は、時間を節約するために近道を選んだだけ。 それなのに謝るなんて。 智哉、いいヤツだな……。 それに引き替え。