目を開けた智哉も、皿の中の石を見て、満足そうに微笑む。
「ま、こんなもんだろ?」
「いいなぁ。ねぇ、コツ教えてよ」
せがむと、智哉はドヤ顔であたしを見た。
「コツとかそういうことじゃないだろ?
これは想いの強さだな。
ほら、俺は綾華のこと、2年も想ってきたわけだし」
「そ、そんなの!
あたしだって、智哉のこと、ちゃんと想ってるもん!」
「まぁ、いいじゃねーか。
俺の願掛けがかなうってことは、綾華の願掛けもかなうってことなんだから」
「えー、でもぉ!」
「ほら、この先の店でクリーム白玉食うんだろ、行くぞ!」
「待って、もう1回だけ!」


