黒縁メガネ男子に恋してる


そんなことを考えながら、智哉を上目づかいに見ると。


――グイッ!


いきなり頭を抱き寄せられた。


「ちょっ、なに、いきなり?」


智哉の腕を逃れて、顔を見上げると。


あれ?


智哉、赤くなってる?


なによ、自分から「俺のためにおしゃれしてきたのか」って聞いてきたくせに!


そんなふうに照れられると、こっちまで照れちゃうじゃん……。




そうこうするうちに、電車は隣駅に着いた。