黒縁メガネ男子に恋してる


「へぇ……、いつの間に?
でもまぁ、よかったわね、智哉。
綾華ちゃん、智哉のこと、よろしくね」


「えっ、あっ、はい!」


あたしが、カチンコチンに固まって返事すると、遼子さんはおかしそうに微笑んだ。


だけど、智哉を見て、マジメな顔になる。


「デートはいいけど、この通りからは、もう出なさい。
今夜はこのあたり、ちょっと物騒なことになると思うから」


「物騒なこと?」


智哉が眉をひそめて聞き返すと、遼子さんは近づいてきて、声をひそめた。


「このあいだのオレオレ詐欺、共犯がいることがわかって、今夜、このあたりの居酒屋に現れるって情報が入ったのよ」


「え、マジで?」