黒縁メガネ男子に恋してる


「智哉?」


後ろから声をかけられ、振り返る。


「あっ……」


そこにいたのは、遼子さんだった。


隣には、まえに、雄太を捕まえたガタイのいい刑事さんもいる。


「あら、綾華ちゃんも一緒?」


「こ、こんばんは……」


これから、居酒屋に行くところだから、後ろめたくて、声が小さくなった。


でも、智哉は、いつもどおりのトーンで聞き返す。


「遼ちゃんこそ、なにしてんの?」