ひびきの取り巻きのひとりが、口を開く。 「綾華のせいなんだから、綾華、責任とってよ!」 「えっ……」 あたしのせい、なの? 「いや、でもあたし、走るの苦手で……」 クラスの勝敗を決めるような重要なリレーなんて、とてもじゃないけど、ムリだよ! すると。 「じゃぁ、私が出るよ!」 手をあげたのは、菜々美だ。 あたしを見て、ニッコリ微笑んでいる。 菜々美、あたしのために……。 ところが。