「おかえりー!
あれぇ? なにしてたの?
なんか、すっごいラブラブなオーラ発してるんだけど?」
教室に戻ったとたん、菜々美に冷やかされちゃった。
「え、べ、べつに……」
まともに菜々美の顔を見られなくて、目をそらすと、真喜子まで、
「綾華ちゃん、顔赤いよー」
なんて、からかってくる。
「そ、そんなことないって!」
言いながら、智哉を振り返ると、智哉はもう、いつものクールな顏。
でも、目が合うと、そっと目配せしてくれた。
だけどそれが、菜々美に見つかってしまった。
「いやーん、目で会話しちゃって~!
ホントに、仲いいんだから~」


