「ウソじゃない。
あと、さっきも言ったけど、俺は、見た目だけじゃなくて、正義感が強くて、友達思いな綾華だから、好きになったんだ。
綾華は、中身も十分魅力的だよ」
きゃーーーー!
智哉ったら、あたしのこと、ほめ過ぎじゃない?
いつもイジワルばっかり言ってる智哉が、こんなふうに優しいと、かえって、否定したくなっちゃう。
「そ、そんなことないって!
だって、あたし、あんなにひどいこと言って振ったくせに、智哉のこと好きになっちゃって、すごく自分勝手だと思わない?
今さらだよね。
今さらあたしに、智哉を好きになる資格なんて、ないでしょ?」
すると、智哉はクスクス笑いだした。
「人を好きになるのに、何の資格がいるんだよ?
恋愛1級とか、あるワケ?
俺は、2年前、自己紹介もろくにしないうちから、綾華に惚れてんだけど?」


