黒縁メガネ男子に恋してる


「そっか、そうだな……」


うーん。


智哉、ホントに納得してる?


なんだか、聞き分けのない子どもを、あやすみたいに扱われてる気がする。


あたし、意地を張りすぎ?


たしかにちょっと、子どもっぽかったかもだけど……。


そんなことを考えてたら、だんだん居心地が悪くなってきた。


「えっと、あのぅ、でも、だから……」


「ん?」


聞き取れなかったのか、智哉が、顔をのぞきこんでくる。


うわぁっ、近いっ!


「いや、だから、真喜子や菜々美は、すごく中身のある人間だってことを、言いたかったの!
あたし自身は、見た目だけで、中身からっぽで、全然ダメだけど……」