でも、やっぱり、納得できない。
だって、智哉は、あきらめてるもの。
「智哉、あきらめちゃ、ダメだよ!
智哉の言うことは、わかるよ?
あたしなんかより、ずっと、オトナな意見だな、とも思う。
でも、偏見を持つ人たちを、改めさせようとすることを、あきらめちゃってる。
それは、納得できないよ。
それにあたし、やっぱり、人は見た目じゃないと思う。
その証拠に、真喜子は、まだダイエットが完全に成功する前に、たくさん友達ができたよ?
みんな、真喜子が衣装づくりが上手いのを知って、仲良くなったの。
それに、菜々美だって。
菜々美は、バスケが上手で、明るくて、だから、他のクラスにもたくさん友達がいるでしょ?
だから、やっぱり、人は見た目じゃないと思う!」
まっすぐに智哉を見つめると、智哉は、少しあきれたように微笑んだ。


