そう言って、ニッコリ笑う菜々美に、あたしも笑うしかなかった。 「マジで? まいったな……」 でも、思い返してみると、菜々美はいつだって、あたしなんかよりずっと早く、いろんな情報を知っていた。 他のクラスにも友達の多い菜々美ならでは、なのかも。 「それよりさ、綾華」 「ん?」 「ひびきには注意しなよ?」 「え、ひびき?」 「うん。 たぶん、ひびき、綾華にやきもちやいてるから」 さっき、ひびきに思いきりにらまれたことを思い出す。 でも。